店長・エリアマネージャーを務めた居酒屋は今と同じく海産物を取り扱う業態でしたが、前職はどちらも手軽で安価を売りにした業態だったため、日々の業務はどうしてもシステマチックな動きになってしまい、大きなやりがいを実感する機会が少なかったと思います。
もちろん、それぞれに学ぶところは多く今も良い経験として活かされています。ただ、工夫の先が「いかに回転数を上げるか」「低コストで運営するか」になってしまい、お客様の顔が見え辛くなっていました。
そんな時に、東京一番フーズに転職していた先輩から「面白い会社がある」と勧められて色々と調べてみたのが転職のきっかけです。
実は「とらふぐ亭」は海産物居酒屋に勤めていた時代に忘年会で使用していたお店でして、ちょっと贅沢な空間で美味しい料理が食べられると当時の仲間たちと毎年楽しみにしていたお店でしたが、調べてみると上場企業であり出店数も伸びていたので「すごく成長している企業だなぁ」という印象を受けました。
実際に入社した翌年に東証一部上場を達成して、僕自身も会場でセレモニーに参加しました。
上場を果たしてから7年経った今でも、もっと上を目指して社長を筆頭に会社全体が成長し続けていると感じています。

「ふぐという高級食材を取り扱うから、お客様の高い期待に応えるために全力なのか」と最初は思っていましたが、ふぐ以外の鮮魚も扱う魚業態も展開している中で、魚業態で働いている社員にもその想いは浸透していて、本当にお客様の笑顔のために会社全体が同じ思いで取り組んでいるのだと感じました。
もちろん僕自身もお客様にご満足いただけるよう、お料理から店内の清掃までひとつひとつにこだわりを持って取り組んでいます。
特に店長になってからは、様々な視点から1つの物事を考える様にすることで、サービスの質を上げることこだわっています。
サービス業ですから、時にはお客様からのお叱りを頂戴する事もありますし、お店のスタッフとうまく意思の疎通が出来ずすれ違ってしまう事もあります。
そんな時は、相手の視点に立って「なぜこんなに怒らせてしまったのか」「なぜ伝わらなかったのか」などと視点を広げて考えることで、それまでの視点では気付けなかったことを見つけて、再発を防止するように心がけています。
お休みの日によく行く焼肉屋さんがあるのですが、そこのお店の店長さんは常連様が来ると必ず一回は顔を見せて声をかけてくれるんです。
これが僕は結構うれしくて、自分のお店でもできる限り全てのお客様に対して1回は顔を出して少しでもお話しする様にしています。
「店長がわざわざ出てきてくれる」という店長である自分だからこそできる、お客様への付加価値のご提供かなと考えて実施しています。

お客様にもスタッフにも笑顔でお店に来て欲しいので、スタッフの教育や自身のスキルアップに注力したいと考えています。
まだまだ企業全体として成長を続けているので、自分自身も一緒になってより一層努力してお店全体が「一流」と呼ばれるように成長したいと思っています。
そのためにも、今まで通りひとつひとつの事にしっかりと「こだわり」をもって、これからもお店づくりに取り組んでいきます。やっぱり飲食店で働く醍醐味は、お客様から直接「美味しかった」や「また来るね」などと声をかけていただいたり、来た時よりも笑顔でお店を出ていくのを見られたりする事だと僕は思いますから。